ブランドデザインカンパニー「IGI」- IGI Brand Design Partner
IGI Brand Design Partner

それぞれの音を鳴らしながら、ブランドを育てていく
Designer 小林 理沙さんインタビュー

デザイン事務所でのクライアントワーク、事業会社でのインハウスデザイン。異なる立場を経験する中で、デザイナーとしての考え方や向き合い方が形づくられてきたという小林理沙さん。

2023年にたきコーポレーションIGIに参加し、現在はロゴやVIを軸にブランドづくりに向き合っています。遠回りして見つけたデザインという選択、音楽とともに育ってきた感性、そして全員が創造的に関わるIGIというチームについて、お話を伺いました。


Speaker

小林 理沙Risa Kobayashi
Designer
大学では経済を学び、卒業後にデザインスクールでグラフィックデザインを学ぶ。2018年、デザイン事務所に入社。KV制作やロゴデザイン、イラストを含めたグラフィックデザイン業務を経験。その後は事業会社にてインハウスデザイナーとして勤務し、社内の総合的なクリエイティブを担当。2023年、たきコーポレーションIGI に参加。クライアントワークとインハウスワークをそれぞれ経験した視点を活かし、ブランディングを中心としたデザイン業務に取り組んでいる。趣味はバンドとゲーム。

遠回りして見つけた、デザインという選択

大学では経済を学ばれていたそうですが、もともとデザインという分野に興味があったのでしょうか

小林:正直、美術系の大学に行けると思っておらず、周りと同じように「いわゆる普通の大学に進学する」という流れで大学に通っていました。一方で、中学生の頃からバンドが好きで音楽に触れていましたし、絵を描くこともずっと好きでした。デザインもその延長線上にあって関心はありましたが、それを将来の仕事にするという意識は大学生の頃にはまだありませんでした。

大学卒業後はデザインスクールへ進まれます。

小林:就職活動を始めたときに、何だか全然うまくいかなくて。このまま進んでいって、私は何をしたらいいんだろうって、すごく迷いました。その中で「最後だと思って、何かを本気でやるとしたら」と考えたときに、ふとデザインをやってみたいと思ったんです。1年間デザインスクールに通うことを決めて、学びながらデザインの厳しさと楽しさに気付けました。結果的に、その後なんとかデザイン会社に入社できました。

そこでは、実務としてはどんな経験を積まれたのでしょうか。

小林:KV制作やロゴデザイン、イラストなど、グラフィックデザイン全般を担当していました。代理店が間に入り、クライアントと一緒に進めるクライアントワークが中心で、今の仕事内容に近い環境だったと思います。そこで、デザインは本当に甘くないと教えていただき感謝しています。その後、事業会社でインハウスデザイナーとして働きました。

ロゴを起点に、ブランドを育てていく

2023年にたきコーポレーションに入社されましたが、会社自体は以前からご存知でしたか?

小林:有名だったのでたき工房という名前で知っていました。ただ、受けたのはIGIだったので、「たきコーポレーション」と認識したのは応募後でした。もともと、ロゴを作るのが好きだったこともあって、ブランディングを軸に仕事をするIGIは、すごく魅力的でした。

現在は、主にどのような業務されていますか。

小林:ロゴとロゴマニュアルの制作から展開まで、いわゆるVIを中心にデザイン業務を行っています。名刺や封筒、会社案内などのツール制作もしますし、そこから派生してキャラクター制作や広告に関わることもあります。ロゴを起点に、全体をどう統一していくかを考える仕事ですね。

これまでのご経験と比べて、今の仕事ならではのやりがいはどんなところに感じていますか?

小林:企業と本気で向き合わないといけない分、責任はすごく大きいですが、その分やりがいも大きいですね。作ったものが社内外に浸透して育っていくのを見るのは本当にうれしいです。最初はクライアントのみなさんが迷いながら進むことが多いのですが、最終的に「良かった」と言っていただけることが多くて、長い時間をかけた分、愛着も強くなります。

一方で、VI制作ならではの難しさもあると思いますが。

小林:デザイナーとして「これがいい」と感じる部分を、感覚だけでなくよりロジックに説明しないといけないところですね。IGIに入って、プランナーと一緒に仕事をする中で、「迷いをなくす伝え方」を強く意識するようになりました。たとえば、ロゴの精緻化もそれまでは自己流でした。でも、今は何十年も経験のある方がそばにいて、その考え方や技術を学べるので、安心感が全然違いますし、それをちゃんと受け継ぎたいと思っています。

これまで手がけてきた中で、特に印象に残っているお仕事はありますか?

小林:NewDaysのプライベートブランド「ニュータス」のロゴ制作です。


NewDays「ニュータス」ロゴ

小林:人生の中で、いちばん大きな仕事でした。自分が作ったロゴを起点に、パッケージ展開やキャラクター(にゅざらし)が生まれていく過程は、本当に心が震えました。店頭で棚に並んでいるロゴ入りの商品を見ると実感が湧きますし感慨深いですね。

続けてきた音楽がくれるもの

ここからは少しプライベートについても教えてください。最近の興味・関心事は?

小林:最近始めたというわけではないんですが、ずっとバンドが好きで、自分でもバンドを組んで活動しています。音楽は学生の頃から生活の中にずっとあって、今でも自然と向き合い続けている存在ですね。いわゆる邦楽ロックが中心のバンドでギター・ボーカルを担当してます。正直、ここまで自分が長く続けるとは思っていなかったんですけど、今のバンドのメンバーは全員社会人で、それでも音楽が好きで「続けること」自体に、すごく尊さを感じています。


バンド活動と、デザイナーとしての仕事。何か通じる部分はありますか?

小林:バンドは、自分の内面を掘り下げていく作業だと思っていて。一方で、デザイナーの仕事は、どこまでいっても相手の気持ちを汲み取る仕事なので、方向性としては真逆だなと感じています。ただ、趣味としてのバンドや、たまに描く絵、映画、ゲームなど、そういうところで得たインプットは、絶対に仕事にも活きていると思っています。直接つながらなくても、自分の引き出しを増やしてくれている感覚があります。

全員がクリエイターとして関わるチーム

ではIGIのこともお聞かせください。IGIはどんなチームだと感じていますか?

小林:根っこが本当に思いやりのある人ばかりだなと思います。そこから派生して、それぞれが自由に動いているので、一見するとバラバラに見えるかもしれないのですが、根本ではちゃんとつながっている感じがあります。たとえば、「これ誰がやるんだろう?」みたいな些細な仕事があったときに、デザイナーだからやらないとかではなく、「じゃあ私やります」と自然に動く人が何人もいる。そういう連鎖が当たり前に起きているのは、すごく素敵なことだなと思います。

あと、IGIに入って思ったのは、手を動かす人だけがクリエイターじゃないということ。プロデューサーやプランナーも含めて、みんながアイデアを出して創造的に関わっている。部署や役割の壁を越えて、「こういうのもいいんじゃない?」と自然に意見が出てくる空気があります。

そんなIGIを、あえてイメージで表現するとしたら?

小林:音で例えるなら、みんながハモらせようとしているわけではないのに、それぞれが自分の音を鳴らしていたら、結果的にコード(和音)になっている、という感じです。

なるほど。音楽を続けてきた小林さんだからこその表現ですね。ここまでのお話を踏まえて、改めてご自身のこれからの目標を教えてください。

小林:今はチーフデザイナーですが、将来的にはディレクターになりたいと思っています。デザインを作ること自体も好きですが、IGIに入ってから、作ったものがどう使われ、どう広がっていくのかまで含めて責任のある仕事だと強く感じるようになりました。前後の工程も含めて関われる立場になりたいと思っています。

ディレクターになることで、意識も変わりそうですね。

小林:そうですね。自分の作るものだけでなく、扱われ方や時間の中での価値まで考えられるようになりたいです。長く役に立つデザインを判断し支えられる人になれたらと思っています。

では最後に、IGIというチームが今後どんな存在になっていってほしいか、思いを聞かせてください。

小林:IGIは本当に居心地のいいチームだと感じています。その良さはそのままに、「いい会社だよね」とより知られていく存在になっていったら嬉しいです。ブランディングを手がける組織として、自分たち自身のあり方も、時間をかけて伝わっていくようなチームであり続けてほしいと思っています。


取材・執筆:船寄 洋之

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